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技術資料Application Note

技術資料

レーザ切断および深穴ドリル用途向けのベッセルレンズ

前書き


           Wavelength Opto-Electronic社 ベッセルレンズ概要


ベッセル レンズは、アキシコン レンズと 2 組の集光レンズで構成されます。 平行光はアキシコンレンズを通過してベッセルビームを形成します。ベッセルビームは非回折であり、それぞれが互いに同じパワーを持つ同心円状のリングを持っています。 焦点深度の変化に応じてリングの直径は変化しますが、リングの厚さは同じままです。 このタイプのリング集光ビームは、直径と長さの深さの比が大きい材料加工用途に非常に適しています。

図1にベッセルレンズの基本的な光学設計原理を示します。 レンズ全体は、1組のアキシコンレンズと2群の集光レンズで構成されています。


                 図 1. ベッセル レンズの光学設計


動作原理

アキシコンレンズを通したベッセルビームの生成により、回折特性のない横方向の光エネルギー分布が生成されます。 ビームが収束する位置では、より長い回折のない領域が生成され (図 2)、ビームのエネルギー密度は伝播距離によって変化しません。 アキシコンレンズと集束レンズを組み合わせると(図3)、高エネルギーのベッセルビームが得られます(図4)。

ベッセル ビーム光学システムの利点は、入力ビームの直径のサイズを調整するだけで出力ビームの焦点深度 (DOF) を調整できることにあります。 入力ビーム直径と出力ビーム DOF の間にはほぼ線形の関係があるため (図 5)、当社のベッセル レンズはお客様のニーズを満たすソリューションです。


               図 2. ベッセル ビームの分布図

               図 3. ベッセルビーム光学系のレイアウト

          図 4. (a) ベッセルゾーンとエネルギー密度分布のシミュレーションプロット
            (b) 出力ビームのビームプロファイル解析(FWHM)


応用分野

ベッセル レンズは、多用性、高効率、精密な材料加工が求められる現代の産業用途のレーザ切断や深い穴あけに適しています。 これらのレンズは、小さな集光スポット サイズと長い焦点深度を必要とするレーザ加工技術の特殊な分野に対する独自のソリューションです。 レーザ切断システムと統合することで、高い局所性と集光ビームの厳密な方向制御を生成し、鋼、ガラス、その他の材料の切断に柔軟性をもたらします。 内蔵の補償機構により、お客様が希望する光学性能を満たすように調整することができます。